車のメンテナンスにおいて、ワイパーブレードの交換は欠かせません。
しかし、「ワイパーブレードの交換は必要ないのでは?」「外し方がわからない」といった交換に関する疑問を抱いている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、ワイパーブレードの基礎知識から3つの種類、選び方まで、徹底解説します。
また、交換するタイミングの目安や、自分でワイパーブレードを交換する際の外し方や、具体的な手順も、わかりやすく説明しています。
車の安全と快適なドライブのために、ぜひ参考にしてください。
- 【目次】
- ワイパーブレードとは?特徴と役割を解説
- ワイパーブレードの3種類は?
- ワイパーブレードの交換の必要性と時期は
- ワイパーブレードの選び方とは
- ワイパーブレードを交換に必要な費用は
- ワイパーブレードを自分で外して交換する流れは
- まとめ
ワイパーブレードとは?特徴と役割を解説
一般的には「ワイパー」とだけ言われることが多いですが、「ワイパーアーム」「ワイパーブレード」「ワイパーゴム」の3つの部品から構成されています。
- 「ワイパーアーム」ワイパーを左右に動かす骨格となる部品
- 「ワイパーゴム」ガラスに密着して、左右に動くことで水や汚れを拭き取る部品
- 「ワイパーブレード」ワイパーゴムをガラス面に密着するように押し付けるための部品
車のフロントウィンドウやリアウィンドウに取り付けられ、雨や雪、道路から跳ね上がる水滴などを払いのけて、運転者の視界を確保します。
正式には「窓ふき器」と呼ばれ、道路運送車両の保安基準(第45条)には「自動式の窓ふき器を備えなければならない」と明記されています。
ワイパーは、正しく装備されていないと車検が通らないほど重要な部分なのです。
特に、フロントガラスは平面ではなくカーブを描いているため、曲面をムラなく拭き取るにはワイパーブレードの角度や形状が適切でなければなりません。
ワイパーブレードが十分に機能しないと、視界が確保できず、最悪の場合は交通事故の原因にもなるでしょう。
見た目はシンプルですが、実際にはいくつかの種類があり、それぞれ車のガラスの形状や使われる環境に合わせた特徴を持っています。
時間が経つとブレードとゴムが劣化しやすくなり、硬くなったり、裂けたりして効果が低下することもあります。
だからこそ、品質の良いワイパーブレードを選び、適切なタイミングで交換することが非常に重要です。
ワイパーブレードの3種類は?
ワイパーブレードの種類は、大きく3つに分けられます。
それぞれのワイパーブレードについて詳しく解説していくので、自分の好みや必要に応じて最適なものを選びましょう。
トーナメントタイプ
一般的に多くの国産車で採用されているのが、トーナメントタイプのワイパーブレードです。
大きいフレームから、複数の小さいフレームへと枝分かれしてワイパーゴムを支える構造で、「トーナメント表」のような形状をしています。
いくつもの「点」でワイパーゴムを支え、ゴム全体に均一な力が掛かるようにしているのです。
フレームの強度が高いうえ、曲面がきついタイプのフロントガラスに対応できるため、様々な車種に採用されています。
トーナメントタイプは耐久性に優れ、交換費用が比較的安い点が大きなメリットです。
見栄えに関しては他のタイプに比べると劣る可能性がありますが、日本の多くの車種に採用されていることからも、その実用性と性能が信頼されていることが分かります。
デザインタイプ
デザインタイプは、トーナメントタイプにカバーが施されたもので、エアロタイプとも呼ばれています。
カバーにより空気抵抗が抑えられるため、高速走行時にバタつきがなく、拭き取り性能も向上しています。
ブレードとゴムが一体化したスタイリッシュな見た目と、高い機能性を両立させているのが特徴です。
その名の通りデザイン性が高く、近年の新車にデザインタイプのワイパーが装着されることが増えています。
交換費用は他のタイプよりも高いことがありますが、多くのユーザーはそのスタイリッシュなデザインと性能が決め手となっているようです。
フラットタイプ
フラットタイプのワイパーブレードは、フレームがやわらかく、フロントガラスのカーブに合わせてフィットします。
ブレードとゴムが一体化したタイプで、大きく湾曲したフロントガラスへの密着度が高い点が特徴です。
ガラスに加わる圧力がより均一となるため、安定かつクリアに拭き取れます。
強風や高速走行時でも風の抵抗を軽減して、ワイパーが浮き上がるのを防ぎ、静かで高い拭き取り能力があります。
スポーツカーや高級車に多く採用されており、スタイリッシュな外観が求められる場合に適しています。
ただし、複雑なガラスの曲面に対応するためのテクノロジーが必要であり、交換費用がやや高めになることがあります。
それでも、多くのドライバーにとって、その性能は十分に価値があるでしょう。
ワイパーブレードの交換の必要性と時期は
ワイパーブレードは車の部品の中でも劣化しやすいパーツのひとつです。
「交換は必要ないのでは?」とあまり意識していない方も多いですが、メンテナンスをしなければなりません。
「ワイパーゴム」の交換が必要だということはよく知られていますが、ワイパーブレードも劣化する部品なので、定期的な交換が必要なのです。
ワイパーブレードは、紫外線や気温の変化の影響を受けやすく、1〜2年ごとに交換するのが一般的な目安です。
交換せずに使い続けると、ムラが生じて、水滴や雪を取り除くことができなくなります。
ワイパーを使用したときに拭き残しや筋が残るようになってきたら、交換のタイミングです。
ただし、「デザインタイプ」や「フラットタイプ」のように、ブレードとゴムが一体化している場合は、ゴムの交換時期に合わせて判断しましょう。
表面に傷や、フレームの歪みやサビ、ゴムの割れや硬化など、明らかな損傷が見られる場合は、交換の時期です。
また、ワイパーには、道路運送車両の保安基準が設けられており、老化等により著しく機能が低下している場合は、保安基準違反となります。
保安基準を満たしていないワイパーは、車検に通らなくなってしまうので、定期的に点検し、適切なタイミングで交換することが大切です。
ワイパーブレードの選び方とは
車に適したワイパーブレードを選ぶ際には、まず適合するサイズを確認することが重要です。
車種ごとのカタログや、メーカー提供のサイズガイドを利用しましょう。
オンラインデータベースやカー用品店のガイドブックを使えば、簡単にあなたの車に合うワイパーブレードを見つけられます。
また、車両の取扱説明書や前回交換時に参照した部品番号やモデル名も役立ちます。
ワイパーブレードの選び方に迷ったら、信頼できるディーラーやカー用品店のスタッフに相談することもオススメです。
適切なアドバイスを受けながら、長期間使える安心なワイパーブレードを選びましょう。
ワイパーブレードを交換に必要な費用は
ワイパーブレードを交換する方法はいくつかありますが、気になるのはその費用です。
ここでは、ワイパーブレードを交換する方法ごとにかかる費用について解説します。
自分で交換する費用
ワイパーを交換するのにお金をかけたくないなら、自分で交換することをおすすめします。
ワイパーブレードやゴムは、自分で交換でき、自己交換にかかる費用は部品代だけで済みます。
工賃がかからないため、一番安くすむ方法です。
カー用品店やインターネットなどでワイパーブレードを買う場合、2,000〜3,000円ほどです。
したがって、ワイパーブレードを自分で交換する場合、大体3,000円以内で済むでしょう。
自分の好みに合ったデザインや種類のワイパーを、自分の都合の良いタイミングで交換できるのもメリットです。
ディーラーで交換する費用
ディーラーでは、車種に詳しいスタッフが対応し、質の高いサービスを提供しているため、他の業者よりも交換費用が高くなります。
割高な純正パーツの料金(約4,000〜8,000円)に加えて、1,500〜2,000円の工賃がかかります。
ブレードの種類によって異なりますが、合計で約10,000円かかります。
費用を節約したい場合は、カー用品店を利用するか、自分で交換するのがおすすめです。
カー用品店で交換する費用
カー用品店でも、各車種のパーツを取り扱っており、ワイパーブレードの交換を依頼できます。
店舗によって技術力やサービスの質に差があることがありますが、工賃が比較的安いのが特徴です。
ワイパーブレードの交換の場合、工賃は300〜1,000円ほどです。
ブレード本体料金を加えた総費用は3,000〜4,000円ほどで、ディーラーよりも安く済むでしょう。
自分で交換できない場合でも、費用を抑えたい方には、カー用品店での交換がおすすめです。
ワイパーブレードを自分で外して交換する流れは
ワイパーブレードの交換は、比較的簡単な作業です。
ここでは、自分でワイパーブレードを外して交換する手順を簡潔に解説します。
交換作業を始める前には、安全のためにボンネットを開けずに行えるよう、エンジンは停止させ、キーは抜いた状態にしてください。
失敗なくワイヤーブレードを交換するために、以下の手順を参考にしながら、交換してみてください。
ステップ1.ワイパーアームを立てる
ワイパーを持ち上げて、ブレードを交換する準備をします。
その際、もしワイパーアームが元の位置に戻ってもガラスを傷つけないよう、厚手の布やタオルを敷いておきます。
ステップ2.ワイパーブレードを外す
ワイパーブレードを外すときは、1本ずつ作業するようにしてください。
ワイパーアームとワイパーブレードの接続部分にある突起を押しながら、ワイパーブレードをスライドさせて外します。
ワイパーブレードが外れたら、ワイパーアームを静かに寝かせてください。
ステップ3.新しいワイパーブレードを取りつける
新しいワイパーブレードを取り付けるには、ワイパーブレードを外した時と逆の手順を行います。
取り付ける際には、向きを間違えないように注意しましょう。
向きを間違えると、ブレードがうまく装着されず、拭き残しが生じる可能性があります。
そのため、交換前にブレードの向きを写真に撮っておくと安心です。
ワイパーブレードをスライドさせて、カチッと音が鳴るまではめ込んだら、ワイパーブレードの交換は終了です。
タイプによって交換方法が異なるケースがあるため、交換するワイパーの説明書をよく確認しておきましょう。
まとめ
ワイパーブレードの交換は定期的に行う必要があり、劣化したブレードは視界の確保に影響を及ぼす可能性があります。
トーナメント、フラット、デザインタイプの3つの種類の中から、間違いなくフィットする商品を選んでくださいね。
劣化のサインに気を配りながら、1〜2年ごとの交換を心がけましょう
定期的なメンテナンスは、クリアな視界を保ち、快適で安全なドライブを楽しむ秘訣になります。
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引用元:ヨロスト公式HP
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